特別な格子属性、計算結果の名前について

iRIC では、特別な目的で用いる格子属性、計算結果について、特別な名前を用います。 開発するソルバーで、以下の目的に合致する属性を入出力する場合、ここで示す名前を使ってください。

格子属性

入力格子の属性について定義された特別な名前を 表 1881 に示します。

表 1881 格子属性について定義された特別な名前

名前

説明

Elevation

格子点の標高 (単位: m) を保持する格子属性です。格子点の、実数の属性として定義します。

ソルバーで Elevation を使用する場合は、 GridRelatedCondition 要素の子要素の、 Item 要素の name 属性に指定します。caption 属性は任意に設定できます。 定義例を リスト 179 に示します。

リスト 179 Elevation 要素の定義例
<Item name="Elevation" caption="Elevation">
  <Definition position="node" valueType="real" default="max" />
</Item>

一方格子生成プログラムで標高情報を出力する場合、 Elevationという名前を使って出力すれば iRIC で読み込まれます。格子生成プログラムで Elavtion を出力する処理の例を リスト 180 に示します。

リスト 180 格子生成プログラムでの、Elevation を出力するソースコードの例
cg_iric_write_grid_real_node(fid, "Elevation", elevation, ier)

計算結果

計算結果について定義された特別な名前を 表 1882 に示します。 ここで示す名前は、 iRIClib の関数の引数に指定してください。

これらの特別な計算結果を全て出力するソルバーの例を リスト 181 に示します。

表 1882 計算結果について定義された特別な名前

名前

説明

必須

Elevation

河床の標高 (単位: m)。実数の計算結果として出力します。"Elevation(m)" などのように、後ろに単位などの文字列を付加してもかまいません。

WaterSurfaceElevation

水面の標高 (単位: m)。実数の計算結果として出力します。"WaterSurfaceElevation(m)" などのように、後ろに単位などの文字列を付加してもかまいません。

IBC

計算結果の有効・無効フラグ。無効な (水がない) 領域では 0、有効な (水がある) 領域では 1 を出力します。

リスト 181 特別な名前の計算結果を出力するソースコードの例
call cg_iric_write_sol_node_real(fid, 'Elevation(m)', elevation_values, ier)
call cg_iric_write_sol_node_real(fid, 'WaterSurfaceElevation(m)', surface_values, ier)
call cg_iric_write_sol_node_integer(fid, 'IBC', IBC_values, ier)